【朝練:静かなグラウンド】
(モノローグ・陽翔)
「また、あいつが先に来てる…」
朝焼けのグラウンド。
玲奈が黙々とランニングしている。
そのフォームは無駄がなく、美しい。
陽翔、息を吐いて走り出す。
「負けてられないって、思わせるんだよな…あいつ。」
【回想:中学時代】
中学の試合。
陽翔が相手DFを抜き去り、ゴールを決める。
観客席から「風間のドリブル、風みたいだ!」の声。
(モノローグ)
「あの頃のぼくは、ただ走るのが楽しかった。」
場面が変わり、ケガでベンチに座る陽翔。
試合に出られず、チームは敗退。
元キャプテンの言葉:
「風間、お前の走りがチームを引っ張ってたんだぞ。」
【玲奈との会話】
練習後、ベンチで水を飲む陽翔。
玲奈が近づいてくる。
玲奈:
「あなたの“風”、止まってるの?」
陽翔:
「……吹かせてみせるよ。もう一度。」
玲奈、無言でうなずく。
【個人練習:再び走る】
陽翔、1人でグラウンドを走る。
ストップウォッチを片手に、タイムを測る。
「11秒台…まだ届かない。でも、あと少しだ。」
汗が飛び、息が荒れる。
それでも、陽翔は走り続ける。
【ラスト:夕暮れの評価】
陽翔が倒れ込む。
その横に、いつの間にか立っていた玲奈。
玲奈:
「あと0.3秒。悪くない。」
陽翔:
「見てたのかよ…!」
玲奈、少しだけ笑う。
「風、吹いてきたね。」